カーペット製造工程
カーペットは製造方法によって、①刺繍カーペット(タフテッドカーペット、フックドラグ)②織りカーペット(緞通、ウイルトンカーペット、アキスミンスターカーペット)、③接着カーペット(ボンデッドカーペット、電着カーペット、コードカーペット)④編みカーペット(ニットカーペット、ラッセルカーペット)⑤圧縮カーペット(ニードルパンチカーペット)等に分類されますが、東レ・アムテックス(株)が製造しているタフテッドカーペットの製造工程について紹介します。
タフテッドカーペットの構造は基本的には、①パイル糸(素材は、ナイロン、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン、ウール、コットン等を使用)、②一次基布、③ラテックス(接着剤)及び④二次基布(裏貼り基布)からなり、以下の工程により製造されます。
製織(タフティング)
パイル糸と一次基布- パイル糸と一次基布をタフト機に仕掛け、一次基布にニードルでパイル糸を植え込む。
補修
- タフティング後、検反をして小さな疵と糸切れ箇所は、補修機(メンディングガン)で補修をする。
生機(きばた)
- 検反・補修後は、ロールに巻き上げるか振り落とし装置によって折りたたまれ、次工程に送られる。
反染(たんぞめ)
原着糸や先染糸以外の後染糸の場合は、白糸でタフト後、染色機で染色をする。
レージング・毛割(けわり)・シャーリング
パイルの仮撚(かりより)及び絡みを取る工程で、パイルを高速回転する針布ロールで毛割りすることにより、外観がきれいでソフトな風合いのベロア調カーペットができる。レージング後シャーリング工程を通して仕上げられる。
バッキング/乾燥
ラテックスと二次基布(裏貼り基布)- パイル糸を固着し、寸法安定性を高めるため、バッキング加工を行う。タフト生機(きばた)裏面にラテックスを塗布し、二次基布を貼り合せて加熱乾燥させる。
ポリッシャー
プラッシュ状パイルを毛割した後パイルをヒートシリンダーで加熱・摩擦・延伸し、パイルに光沢を与えかつ風合いをソフトにする。
※ポリッシャーの次の工程は検査になります。
シャーリング/剪毛(せんもう)
- プラッシュ・ベロア・ハードツイスト・サキソニー等のカットパイルの最終品位を決める工程で、パイルを均一に起こした後、一定の高さに刈り揃えてパイルの外観を整える。
検査
- カーペットの品質を確保するために、社内標準を作成して品質管理を行うが、その一環として検査が行われる。検査項目としては、外観検査と性能検査がある。
裁断/包装
- ロール物の場合は、仕上げ加工後規定長にカットして巻き取り包装する。主に業務用途に使われる。ピース物(帖物・ラグ・マット等)の場合は、規定幅、長さにカットした後、カットした四辺をオーバーロック加工あるいはテープ加工して仕上げる。
入庫(倉庫)/出荷
製造機械一覧
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