東レ・スパックターフ®
人工芝
弊社では1970年のナイロン製人工芝開発以来、長年にわたりポリプロピレン等、多素材との比較研究・開発を積み重ねてきました。その結果、ナイロンは復元性、耐摩耗性、耐候性等で多素材との優位性を実証・確立し、パブリックスペース、一般家庭からスポーツ施設まで幅広くご利用頂き、今日に至っています。
ナイロン製人工芝の特徴
【1】優れた耐摩耗性と耐候性
パイル糸にナイロンを使用しているため、摩耗に対して抜群の強さがあり、金属スパイクの使用にも対応可能な製品もございます。ナイロンは耐候性にも優れており、強度劣化が少ないため、芝表面の特性を長期間維持することができます。
【2】回復性に優れ、へたりにくい
ナイロンは荷重に対する回復性に優れており、重量物を仮置きした後もほとんど跡が残りません。
また、へたれにくいため長期間使用しても外観の変化が少なく、運動や歩行への影響が少ないのが特徴です。
【3】環境に優しい素材を使用
パイル素材に使用しているナイロンには、鉛、クロムの有害な重金属は含まれていません。そのため、粉塵の経口摂取による人体、動物への悪影響はありません。
製品概要
■製品特徴
- 耐久性
-
ナイロンを使用した人工芝は耐久性、弾性回復性に優れ、個人宅 商業施設、屋内外問わず、幅広い用途で採用されています。大がかりなメンテナンスは要らず、快適な状態を維持します。
- 用途多様性
-
用途に応じて毛足の長さ、透水、排水性、スポーツ用、景観用など幅広く取り揃えています。
- 安全性
- JIS・L4406に準拠した製品で静電気の発生を抑制し、安心して施工、ご利用頂けます。
防炎認定を取得しており、様々な施設に導入されています。 - 景観性
特殊加工で光によるテカリを抑制し、高級感のある製品となっています。
ミドルパイル人工芝は天然芝のような美観、感触を備えています。
【テニス】
- 砂入り人工芝
-
スパックターフ®該当製品:TM2、TM、TN(ナイロン)、TPE(ポリエチレン)、TP(ポリプロピレン)
ナイロン人工芝の高い性能と品質は各種協会から公認を受けています。
- 耐久性能
-
通常の使用環境と非常に近似な条件で摩耗試験を行い、高いパイル残存結果を残しています。
- プレー性能
砂入り人工芝は理想とされるクレーコートに近い滑り性を発揮します。
粒度調整を行った硅砂を使用することでクレーコートと同等のボール反発性を発揮します。
パイル長や硅砂の量を変えることで球足の速さも変更可能です。
硅砂の充填効果でコートが固くならない為、ハードコートに比べ疲労を軽減します。- 排水性能
ナイロンの吸水性能で水分の吸収と放出を行い、砂の固化を防ぎ、長期間にわたり、安定したプレーが可能とします。
多少の雨であればさっと透過、そのままプレー続行可能、激しい雨でも水たまりが出来にくく、乾きやすいので、雨が上がれば速やかなプレー再開可能です。- 砂なし人工芝
スパックターフ®該当製品:ATS(ナイロン)
砂の充填が不要、砂の飛散もなく、プレー後のメンテナンスも容易な為、屋内での採用がお勧めです。
芝は圧縮回復性、耐摩耗性に優れ、裏面は寸法安定性に優れたクッション材を使用しています。世界的なインドアテニスの大会で採用された実績もございます。- カラーバリエーション
砂入リ・砂なし共に、より天然芝に近いグリーンカラー(濃、淡)に加え、黄色のテニスボールが見やすくなるブルーカラー(濃、淡)も扱っています。
■製品特徴
東京都テニスコート
【ゴルフ】
- パター用途
スパックターフ®該当製品:ATS、AM、AS、PC
個人宅、商業施設、屋内、問わず、多くの採用実績がございます。
東京都室内ゴルフ練習場
- アプローチショット用途
-
プロゴルファーを目指す練習生のダフりを矯正するために開発したショットマット。練習中にリアルなダフりが体感できます。
- 緩衝材用途
芝王®該当製品:ML、ハード、ハードST(特殊ポリエチレン)
練習場打席ケージやゴルフ場カート道に設置し、ボールのはね返りを防止します。(緩衝材)
カート重量やスパイク使用に高い耐久性、耐ヘタリ性を発揮します。高い耐候性で変色しづらい仕様となっており、排水性にも優れ、水たまりも出来にくい設計となっております。
【スポーツクラブ】
施工要領
人工芝(レギュラー・透水・芝王シリーズ)の施工
レギュラーシリーズと透水シリーズを持ち、一番多く利用されている商品です。ナイロンを使用した耐久性や弾性回復力に優れた人工芝で、ソフトな質感が人気です。また、品番も多数用意しており、ご希望のニーズに合わせた人工芝を提案できます。
人工芝の全面接着による施工
※人工芝の施工は全面接着を基本とします。
【1】施工前の準備
①施工現場の確認
○形状・面積の確認 ○下地の確認
種類のチェック・乾燥状態のチェック・目地の位置のチェック・勾配のチェック・不陸(凸凹)のチェック
②割り付け
③施工用具の準備
【2】施工に必要な材料と道具
■材料
①ウレタン系接着剤 ②ふきとり・希釈用溶剤
③専用ジョイントテープ ④不陸修正用樹脂モルタル
■道具
①巻尺 ②直線定規(鋼尺) ③カッターナイフ ④はさみ ⑤チョークラインリール
⑥ケレン棒 ⑦クシ目ゴテ ⑧転圧ローラー(45kg程度)
【3】施工上のポイント
①施工前に下地の平滑性を十分にチェックして下さい。下地の表面状態によって接着剤の塗布量は大きく変わります。(下表参照)
商品 | メーカー | 品名 | 作業性 | 塗布量のめやす(g/m2) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オープンタイム(分) | 引火性 | 芝の裏面が 平らなもの |
芝の裏面が 凸凹なもの |
|||||||
20℃ | <夏期> 30℃ 以上 |
<冬期> 10℃ 以上 |
平らな 下地 |
凸凹な 下地 |
平らな 下地 |
凸凹な 下地 |
||||
レギュラーシリーズ 透水シリーズ トレパネル |
トーヨーポリマー㈱ ノーテープ工業㈱ |
ルビロン101 ディノグリップ505 |
20 | 10 | 30 | あり | 600 | 700 | 700 | 800 |
MDシリーズ | トーヨーポリマー㈱ ノーテープ工業㈱ |
ルビロン101 ディノグリップ505 |
20 | 10 | 30 | あり | ー | ー | 800 | 1000 |
芝王シリーズ | トーヨーポリマー㈱ | ルビロン202 | 20 | 10 | 30 | あり | 600 | 700 | 700 | 800 |
■接着剤メーカーのお問い合わせ先
トーヨーポリマー株式会社 TEL(06)6397-8001 FAX(06)6397-8316
ノーテープ工業株式会社 TEL (072)992-0781 FAX (072)992-0543
※接着剤メーカーへの発注時には、クシ目ゴテは必ず人工芝用を指定して下さい。
②下地に不陸(凸凹)があると水がたまり、人工芝損傷の原因になる可能性がありますので、大きな不陸は樹脂モルタル等で補修して下さい。
③下地を丁寧に補修した後、接着剤を塗布して下さい。ゴミやホコリ、土砂などが残っていると接着不良の原因になります。
④下地をよく乾燥させてから接着剤を塗布して下さい。下地に水分が残っていると、接着不良や人工芝の膨れの原因になります。
⑤下地が新しいコンクリートの場合、施工までに2週間程度の養生期間を取って下さい。養生の段階で発生するアルカリ性物質が接着不良の原因となります。油分が接着不良の原因となる為、アスコンの場合も2週間程度の養生期間が必要です。
⑥人工芝の仮敷きのときに巻きぐせやしわを充分にのばすようにして下さい。
⑦輸送中巻きのテンションが緩み、型が付きやすくなる場合があります。その場合、逆巻きもしくはドライヤー等で温めてクセを直すようにして下さい。
⑧ステンレス、FRP、サビ止め仕様の鉄には接着出来ませんので、ご注意下さい。
⑨屋外用両面接着テープで袋貼りをした場合、素材の特性により収縮しますのでご注意下さい。
⑩転圧はゆっくりと何度も行うようにして下さい。
⑪2~3時間後にもう1度同じように転圧を行って下さい。
【4】施工手順
①下地の掃除
・ゴミ、ホコリなどを完全に除去して下さい。
②割付け(スミ出し)
・ロスのないように割付けを行って下さい。
③人工芝の仮敷き
・人工芝の巻きぐせやしわを充分にのばして下さい。
・芝目の方向をそろえて下さい。
・端末は出隅、入隅にあわせて切り込みを入れ、施工場所の形状に合わせて下さい。
④ジョイントテープの貼り込み
・ジョイント部の人工芝を左右に開き、専用ジョイントテープを下地に貼り込んで下さい。
⑤接着剤の塗布
・所定の接着剤はクシ目ゴテを用いて所定量をていねいに塗布して下さい。
・ジョイントテープ上は特に塗布ムラのないように均一に塗布して下さい。
・夏期は接着剤の硬化が早いのでご注意下さい。
・接着剤を人工芝に付着させないようにご注意下さい。
⑥人工芝の貼り込み
・接着剤塗布後、オープンタイム(夏期は短くなります)以内に、ていねいに貼り込んで下さい。(別表参照)
・ジョイント部は特に隙間の生じないように、ていねいに貼り込んで下さい。
⑦転圧
・ゆっくりと何度も行って下さい。
・転圧しても人工芝のしわやふくれがおさまらない場合は、その部分に砂袋などの重しをかけて下さい。
⑧人工芝の端末部の仕上げ
・カット作業をていねいに行って下さい。
⑨点検・補修
・ふくれ、ジョイント部の接着不良などがないか、充分にチェックして下さい。
⑩清掃
⑪養生
・施工後、ウレタン系接着剤を使用した場合で完全硬化に冬期2日、夏期1日の養生期間が必要です。
人工芝を施工する場合の注意点
露出防水層に施工する場合は注意して下さい。
①防水層に直接施工する場合は改修のことも考え、施主に相談下さい。
②軽歩行用途にのみに行って下さい。重歩行用途には絶対に使用しないで下さい。
③屋外用両面接着テープによる袋貼り施工は人工芝の伸縮によりシワが発生したりジョイント部分および端部が、開く場合がありますので、特に注意して下さい。
④防水の種類によって接着出来ない場合がありますのでご注意下さい。
ジョイント部分は、必ず専用ジョイントテープを使用して下さい。
①専用ジョイントテープを使用しないと、人工芝の縮みによりジョイント部分が空き、ジョイント部分の人工芝を傷めるだけでなく、基盤の亀裂をおこす恐れがあります。ジョイント部保護のためにも必ず、専用ジョイントテープを使用して下さい。専用ジョイントテープは非粘着体ですから接着剤を併用下さい。
専用ジョイントテープ(規格:巾:25cm×長さ50m/巻)
接着不良によるふくらみを防止するためにも上記【3】施工上のポイントをよく熟読して施工して下さい。
弊社人工芝を廃棄する場合は必ず市町村の条例に従って下さい。
透水性人工芝を施工する場合の注意点
WG WK
【1】施工前の留意点
透水性人工芝の施工には、クシ目ゴテによる接着とスプレーガンの吹き付けによる接着の2つの施工方法があります。
※透水性下地の場合はスプレーガンの吹き付けによる接着施工をお奨めします。詳しくは弊社担当までお問い合わせ下さい。
【2】施工上のポイント
〔クシ目ゴテで接着をする場合〕
①勾配の確認を行って下さい。(最低3%傾斜が必要です。)
②クシ目ゴテは目立ての大きいものを使用して下さい。
③所定塗布量(別表参照)を塗布して下さい。
※量が多くなったり少なくなったりしないように注意して下さい。
〔スプレーガンの吹き付けで接着する場合〕
①接着材は溶剤による希釈をお奨めします。
※詳しくは接着剤メーカーにお問い合わせ下さい。(別表欄外参照)
②所定塗布量(別表参照)を全体に均等に吹き付けて下さい。
※透水性能に影響を及ぼしたり、はがれの原因となったりしますので、塗布量には特にご注意下さい。
③風が強いときには人工芝への接着剤の飛散を防ぐためにベニヤ板で養生をして吹き付けをするようにして下さい。
④ジョイントテープ部分は必ず接着剤をクシ目ゴテで手塗りして下さい。
※スプレーガンを使用する場合はさらに発電機・コンプレッサー・ノズル・養生用ベニア(風対策)が必要になります。
施工上の留意点
①平らな床面に施工して下さい。平らでない場合、浮きや反り等の原因になります。又、床面に凹凸や突起物がある場合には、その場を避けて施工して下さい。
②カットする場合は、丸ノコ・グラインダー・ジグソー・ダイヤモンドカッター等でカットして下さい。
※切断時にはケガに十分注意して作業を行って下さい。
③下地が露出防水層(屋上、ベランダ等)の場合、防水表層は鋭利な刃物に非常に弱いのでカット作業は必ず作業台の上で行って下さい。防水表層を傷つけるとその部分が漏水の原因となりますのでご注意下さい。
④ベラコニーを露出防水層上に敷設した場合、高温により反りが発生する場合がありますので、ご使用しないで下さい。
⑤施工後、寒暖の差による伸縮でジョイント部に「はずれ」又は「突き上げ」が生じる恐れがありますので、その防止策として建物、柱や重量物・固定物の周囲(立ち上がり)から間隔をあけて下さい。
出角・入角の施工
(施工周囲については必ず約2~3㎝の隙間をあけて下さい。)
重量物や固定物の周りの施工
クーラー設備などの周りの施工(約2~3㎝の隙間をあけて下さい。)
⑥風の影響を強く受ける場所では飛散する恐れがありますので使用は避けて下さい。
1.戸建て住宅の屋上階や中・高層住宅及び一般建築物の屋上階
2.立ち上がりのないバルコニー
3.屋外プールサイド等
※使用場所についてはその都度ご相談下さい。
⑦ジョイント部の嵌合(かんごう)はしっかりと行って下さい。
⑧階下への避難口、避難ハッチ等の上には施工しないで下さい。
日常のメンテナンス
①隙間にゴミがつまらないように掃除機で清掃して下さい。ゴミが多い場合は、商品をはずして清掃して下さい。
②商品が破損した場合はすみやかに清掃し交換して下さい。破片により、ケガをする恐れがあります。又、防水層を傷め、漏水の原因となる恐れがあります。
③灯油がこぼれた場合は、商品を取り外して水洗いをして下さい。あらかじめ、こぼれる恐れがある場合はトレイを使用願います。
使用上の注意点
①雨・雪等で製品表面が濡れている場合、ゴミ・埃等で製品表面が汚れている場合、又、冬期に製品表面が凍結している場合、滑りやすくなりますので、歩行には特に注意して下さい。
②夏期の高温下では、製品表面が熱くなり、火傷する恐れがあります。又、直接歩行するとストッキング等が破れる場合がありますので、履物を着用して下さい。
③製品上に植木鉢を落とす等の強い衝撃を与えないで下さい。割れたり変形したりする原因となりますので、ご注意下さい。
④机や椅子をご使用になる場合は、机や椅子の脚に集中荷重がかからないように緩衝材を設けて下さい。
⑤施設面が小さな場合、急な荷重がかかると製品自体が滑ったり、ジョイントがはずれたりする恐れがありますので、施設面へのお子様の飛び出しには特に注意して下さい。
⑥駐車場・ガレージ・駐輪場等で使用すると、割れたり、変形したりしますので使用しないで下さい。
警告/風による影響を受けやすい場所での使用は、風圧により商品が飛散する恐れがありますので使用しないで下さい。使用する必要がある場合はご相談下さい。
警告/ナイロン素材の製品は、塩害の影響を受けやすい場所(船舶・プールサイド・海岸沿い等)でのご使用は避けて下さい。
注意/人工芝はカーペットと同じく繊維製品ですので、歩行等による外力・紫外線・水分等の影響により早く劣化する場合もありますので、予めご了承下さい。
注意/ジョイント部の端部処理は丁寧に仕上げて下さい。不十分だと鳥類等による破損が懸念されますので、ご注意下さい。
注意/弊社製品を廃棄する場合は必ず市町村の条例に従って下さい。